エフェクターレビューに振り回されないためのポイント

いやぁ~年度末は忙しい!記事を書く気力が奪われます。

ようやっと余力が回復してきた所で、今回は巷に溢れるエフェクタレビューについてのお話をしたいと思います。私自身への”戒め”の意味も込めて。

エフェクターに限らず、機材購入は楽器店へ足を運び、実際音を確かめてから入手するのが王道。なんですが、社会人になり資金に余裕が出てくると、結構ためらいなくネット購入してしまいます。

そして必ず参考にするのが「レビュー」ですよね。特にYouTubeは大活躍する訳です。

この便利なツールを利用する際、重要なチェックポイントがいくつかあります。レビュー動画の音を鵜呑みにしてしまうと、大変「危険」でございます!

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まずは目的を明確に!

良い音を出したいと思うのは当たり前。ただし、漠然と「良い音」を求めても辿り着けません。どんな音を出したいのかを明確にしておくことが大切。

自分のプレイしたい音楽ジャンルにおいて、指針となる”師匠”を見つけましょう。大好きなギタリストの音に近づこうとする事は、単純ですがサウンドヴィジョンを形成する意味でも有効です。

エフェクターだけで完結させる事はもちろん不可能ですが、出したい音を明確にする事がエフェクター選びの第一歩です。特に歪み系選びは一筋縄では行きませんから。

プレイ環境

ギターを弾くのはどこですか?大別すると次の二通りだと思います。

1.自宅で楽しむ、宅録したい
2.スタジオ、ライブ活動

これによって使用機材が結構変わります。自宅で楽しむ場合は、コンボやミニヘッドなどのアンプを使う方が多いと思います。スタジオプレイや本格的にバンド活動する場合は、大型のアンプヘッドやキャビネットを使うでしょう。

自分がどういった環境でエフェクターを使いどんな効果を狙うのかも抑えておくべきポイントです。後述していきますが、これは非常に重要ですよ。

動画による音の違い

さて、それでは本題へ。エフェクターを購入する際に参考になる、様々なレビュアーによる動画。同じエフェクターであってもその音は多種多様。

私も所有している「LunaStone Big Fella」の動画、2本をご覧下さい。

①レビューの達人による動画

②音はちゃんと確認できる動画

①はエフェクターレビュー界では有名なBrett Kingmanさんの動画。すごく重厚な出音です。
②の動画も録り音は良く、ちゃんとこのペダルの音が分かります。

お分かり頂けると思いますが、両者の音は明らかに異なります。それは何故なんでしょうか?答えは簡単、レビュアーの使用機材の違いです。好みによる音作りの影響もあるかと思います。

私の失敗談

期待に胸膨らせ、買ってはみたものの「思ったものと違った」というのはよくあります(笑)。
当時は”刻めるオーバードライブ”を求めていて、このBig Fellaに辿り着きました。そして参考にしたのがBrettさんの動画。

ザクザクバッチリ刻めるじゃん!と意気揚々にポチりました。近隣には置いてませんしね。そして自宅のコンボアンプで鳴らしてみると、アラ不思議、全然ちゃう(笑)。
低音がまぁ独特なんです。シミュレーターだとなお際立つその質感、う~ん、好きじゃない。高まっていた期待感はちっちゃく寂しくしぼんじゃいました。

自宅で弾いた時の出音は、Brettさんの動画より、②の動画そのもの、と付け加えておきます。

動画で確認すべきこと

自分の使用機材

単純に「音出しの方法」。コンボアンプなのか、ヘッドアンプなのか、キャビネットに搭載されているスピーカーサイズや発数も出音に関係します。宅録だと、ほぼほぼ何らかのシミュレーターを使うことになるでしょう。

ギターはレスポール、ストラト、テレキャスなど、それこそ多岐に渡ります。搭載ピックアップの特性(シングルかハムか、PAF系か高出力タイプか)くらいは把握しておいた方がいいですね。

どう使うのか

エフェクターをどう使うのか、これまた大事。

歪み系だと、アンプの歪みをプッシュしてブースター的に使ったり、アンプをクリーンにセッティングしておき、歪みはエフェクターで作る、等が王道ですね。

ちなみに、エフェクターはアンプやスピーカーとの相性が存在します。特に歪み系。真空管アンプでいまいちでも、シミュレーターだと上々といった事もありますし、小型アンプでダメダメでも、大型アンプで真価を発揮するものもあります。

レビュアーさんの使用機材

上述した自分の環境をしっかり把握した上で、レビューやデモ動画を見ましょう。

そして、確認すべき最重要ポイントは、

レビュアーさんの使用機材です。

レビューしている方の使用しているギター、アンプ、キャビネット、収音方法(スマホ、マイクなど)は何なのか、必ず確認すべきポイントです。

参考にすべき動画は、自分の使用機材や環境に近いもの、になります。素晴らしい音を出している動画ではありません。極々当たり前の事なんですが、意外と思考から抜け落ちてしまうんですよねぇ~、コレが。

なので、機材情報が全く無い動画は参考にしてはいけません、危険です!(笑)。デモプレイの場合は結構ありますが、レビュー動画でそれらを明確にしていないものは話になりませんね。

達人、Brett Kingman

機材的に私には参考にならないんですが(涙目)、Brett Kingmanさんのレビュー動画は、素晴らしいです。必ず使用機材を明確にしており、トークのバランスも絶妙。

国内、海外問わず、冒頭で1~2分喋り倒してる動画って結構ありますよね?正直、おまえの意見どうでもいいんだよ!ってイラっときます(笑)。

プレイ面においても、最初にクリーンサウンドを弾いてくれますし、歪み系ならボリューム操作も行ってくれます。参考になる方にはとっても頼もしいエフェクターレビュアーの一人です。

終わりに

自宅でギターを楽しむ方って、結構いる気がするんですが、どうなんでしょう。

爆音が出せないという制限下で、いかにして気持ち良くなれるかという”ドM”な方々(笑)。私を含め、毎日試行錯誤しておられることかと思います。

音量的にアンプで歪ませることが難しい際に、エフェクターというのは大変便利です。組み合わせによっては、小音量でも十分満足できる音を得られます。

自宅ギター弾きの場合、参考にすべきなのは、ある意味”チープな動画”なんですよねぇ。

逆にライブ活動などをしておられるアクティブ派の方々は、大型のアンプヘッドでがっつり鳴らしてくれているレビュー動画が参考になるでしょうし、演奏も上手い方が多い印象です。

とにもかくにも、動画でエフェクターの音を確認する場合、レビュアーの機材を必ずチェック!を忘れずに、後悔の少ないお買い物を致しましょう。