おうちでギター!初心者のためのアンプ購入の道しるべ

エレキギターを買ったら、次は何を買うべきでしょうか?
ピック、弦、チューナー等ももちろん必要ですが、やはり音を出すための機材が必須。

現在ではエレキギターの音を出す機材、手段は多岐に渡ります。PCやスマホで音を鳴らす事も可能な時代。アンプ一つとっても、無限とも思える程の選択肢が存在し、誰もが必ず遠回りを強いられる事になります(笑)。

かく言う私もその一人。ろくに練習もせず機材に興味を奪われ、様々試しました。かなりの出費をしましたが、知識も増え、ようやくある一つの回答に辿り着けそうな感じです。

それはとてもツマラナイ答えなんですけどね(悲)。

今回の内容は、自宅でギターを楽しむ方向けのものとなっております。
悩めるビギナーの方の一助となれば幸いです。

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私のアンプ使用歴

最近では目的が明確になってきていて、必要なものが何なのか分かるのですが、当時はその場しのぎ的に機材を買ったり、安いという理由から安易に入手したりしていました。馬鹿だね~。

●使用機材の変遷
①YAMAHA THR-5
②YAMAHA GA15Ⅱ+エフェクター
③TwoNotes Torpedo C.A.B.+他社製IR
④Marshall Code25
⑤Albion GS12C

以前の記事、練習用アンプ購入録でも書きましたが、こんな感じで音出し機材を試してきました。安いソリッドステートアンプからシミュレーター、モデリングアンプも試し、真空管アンプも購入。

色々試した結果、現在も使用しているのは、キャビネットシミュレーター「Torpedo C.A.B」とフルチューブコンボアンプ「GS12C」。買い漁ったエフェクターも自然淘汰され、減少。

前提知識

まず、抑えておくべき事として、初めは自分の出したい音や求めるものは分からないものです。徐々に分かってくる、そういうものだと諦めて下さい(笑)。ただ、自分の好きなギタリストやバンドの音はあると思いますので、彼らの使っている機材と同じメーカーの物は、第一の選択としては大変オススメです。

次にギターの出音はトータルで決まるという事を知っておきましょう。ギター本体含め、システム全体で作り上げられたものが最終的に音となって表れます。ピックアップである程度方向性が決まり、エフェクターやアンプには個性があります。特に知っておくべきなのが、スピーカーによる影響がことのほか大きいということ。

更に厄介なことに、各機材には組み合わせによる相性というものが確実に存在します。突き詰めればキリがないことこの上ない(-_-;)。この泥沼にハマるのも楽しいんですけどネ♪

音を出すための選択肢

まずは簡単にギター信号の流れを。

エレキギター ▶ プリアンプ ▶ パワーアンプ ▶ スピーカー

プリアンプとパワーアンプが1体となっているのがヘッドタイプで、別途スピーカーキャビネットが必要。プリ/パワーアンプにスピーカーも付いているオールインワンがコンボタイプです。

シミュレーターやマルチを使うにしても、この流れは知っておくべき基本です。ここにエフェクターを絡めたりして、音作りをしていくことになります。

もちろんアンプのみでも全然OK。アンプ直、なんか憧れる^^

コンボアンプ

コレ1台で全て完結。最初の選択としてオススメ。決して初心者向けという訳ではなく、激安のものもあれば、ウン十万するものもあります。

問題はどのタイプのものを選ぶか。真空管、ソリッドステート、デジタルと選択肢は豊富です。個人的にはデジタル(モデリング)アンプはやめた方がいいと思います。出音は悪くありませんが、その内飽きます。

私のおすすめは次の2択。

①激安のソリッドステートアンプ

まずは音を出してみようか、というスタンス。つまり踏み台用。2台買うことを前提として購入しましょう。なので中途半端なものを選ぶのではなく、めちゃくちゃ安いものでOK。中古もあり。

サイズも可能な限り小さいものが望ましい。不要になったら邪魔だから(笑)。音作りの勉強用に、3バンドEQを搭載しているものがオススメです。合わせて歪み系のエフェクターを買うのも◎。

②思い切って真空管アンプ

個人的にはコレを推します。最初に本物を知ろう!ということです。ソリッドステートに比べて気難しいヤツですが、その出音は他のアンプでは味わえないものがあります。

最近では真空管とトランジスタのハイブリッドタイプなんかもありますが、どうせ買うならフルチューブがおすすめ。自宅でも使用可能な小出力モデルが各社から出ています。

☞真空管アンプ購入の重要ポイント

出音や歪み感はもちろん大事で、気に入らないことには話になりません。そして後々の事も考えた上で、環境や機能面から必要だと思う事を挙げてみたいと思います。

●価格
●部屋におけるサイズ

●自宅で鳴らせる出力
●12インチのスピーカー
●3バンドEQ
●エフェクトループ
●リバーブ

価格はそこそこがいいですよね(笑)。サイズも大きすぎると蹴っ飛ばして小指がやられます。出力は大事で、10Wとか15Wなど様々ありますが、音量はアンプ毎に結構違ったりします。

参考までに私の所有する真空管アンプの場合、4W/12Wの切り替えが出来るのですが、ボリュームは4Wだと5、12Wだと2の位置で十分な音量。ゲインは1以上は無理、爆音(笑)。よってアンプ側で歪ませることは出来ず、クリーンが基本で歪みはエフェクターで作っています。

スピーカーは12インチがオススメ。後々、スピーカー交換で音色変化を楽しみたくなった時、12インチだと選択肢が豊富で、有名なスピーカーに換装することも出来ちゃいます。

音作りの基本、3バンドEQは個人的には必須ですね。エフェクトループも後々必要になる確率が高いと思いますので、絶対あった方がいい。リバーブは付いてたら楽、という感じかな(笑)。

上記条件を満たすオススメアンプ

Laney CUB12R、コレしかない!

必要な機能を網羅しながらも、サウンドハウスだと3万チョイで購入できる価格。私自身、コイツを最初に買っておけば良かったとしみじみ思います。

ヘッド+キャビネット

「いつかあの憧れのアンプヘッドを手にしてやるぜ!」という方は、ミニスタックから入るのがオススメ。アンプヘッドとキャビネットを個別に選択し、組み合わせて音を出します。

最近では小型のヘッドも増えていて、Baroni Labからはペダルタイプのものも出ています。サイズは少し大きくなりますが、真空管を搭載した小出力ヘッドももちろんあります。

ヘッド+キャビネットの利点は、ヘッドを変えることで容易に音色を変えれる事。コンボの場合そうはいきません。お気に入りのキャビネット/スピーカーが見つかると、色んなアンプを試してみたくなりそうで怖い(笑)。

自宅なら、スピーカーは12インチ一発がここでもオススメです。

注意点

アンプヘッドとキャビネットは、何でもかんでも自由に組み合わせていい訳ではありません。機器同士のマッチングを図るためのルールがあります。それは下記のようなものです。

●アンプ出力(W)<スピーカー許容入力(W)
●抵抗値(8Ω、16Ωなど)を合わせる
●接続はスピーカーケーブルを使用する

スピーカーには許容入力というものがあり、アンプ側の出力よりも大きくなくてはいけません。更に真空管アンプの場合、2倍の許容入力が必要と言われています。
抵抗値はアンプ側で切り替え可能なものもありますが、そうでない場合はしっかりと確認しましょう。ちなみに抵抗値が大きくなる程出力は下がっていきます。

接続には楽器用のシールドではなく、専用のスピーカーケーブルがありますのでお間違えなく。
大切な機材をぶっ壊してしまわないためにも、上記の点は抑えておきましょう。

プリアンプ+パワーアンプ+キャビネット

更にこだわりたい方向けの方法。一昔前はラックでのみ構築出来たスタイルですが、現在では機材の小型化が進み、試しやすくなってきているシステムだと思います。私も今思案中。

アンプのプリ部とパワー部を個別に揃え、スピーカーキャビネットに繋ぎ音を出します。プリアンプは歪み感や音色を整え、パワーアンプは音量を増幅する役割をそれぞれ担っています。

私はエフェクター好きで常にアンテナを張ってるのですが、ペダル型のプリアンプで面白そうなものが結構あります。実際にいくつか所有してますが、コレを変えるだけで簡単に基本サウンドを変更することが出来ます。特に真空管を搭載したものが熱いですね~。

パワーアンプは、真空管を搭載した本格的なモデルもありますが、おすすめは小型のソリッドステートタイプ。真空管信者にとってはある種の妥協が必要ですが、大きな可能性があります。
セイモアダンカンからはペダルサイズのパワーアンプが発表されており、プリアンプと組み合わせるとペダルボードアンプが完成します!

自宅使用はもちろん、スタジオにもライブにも、片手で自分の音を持ち運べます。

将来的にバンドを組んで、ライブ等をしたいと考えているのであれば、選択肢の一つとしては十分ありかと。

シミュレーター+モニタースピーカー

デジタル技術を駆使した、未来志向の組み合わせ(笑)。

シミュレーターと一口に言っても、その種類は豊富です。有名所のアンプ、キャビネット、スピーカーの種類や数、真空管、マイクの種類やマイキングなど。全部入りもあれば、それぞれに特化したものもあります。

PC上で動作するソフトウェアはレコーディングに向き、マルチ、フロアタイプのものはステージ使用も可能です。

シミュレーターの利点は、機種にも依りますが膨大な量のデータがあり、音作りを追求できる点にあります。一つのシステムで自分の音を”複数”構築することが可能。夢のアイテム(笑)。
ハードのものも、最近ではPCやスマホとの連携も当たり前になってきていますので、利便性が高く、ことレコーディングにおいて威力を発揮します。アンプ要らず、キャビネット要らず。

欠点は、操作性がやや複雑で慣れが必要。設定画面には癖があり、パラメーターも数値化されている場合が多く、直感的な操作は困難。出音も好き嫌いがハッキリ別れます。

あれこれ悩むのが嫌な人は、Axe、Kemper、Helix辺りのプロ仕様のものを思い切って買っちゃうのもアリかと。その方が結果として、圧倒的に安上がりになる気がします。

ポイント

自宅で練習用途としてシミュレーターを使う場合、音出しはモニタースピーカーからになると思います。小さな音量でも良い音で弾くことが出来て非常に有用です。

ただ知っておくべき事があります。モニタースピーカーから出る音と、ギタースピーカーから出る音は、ハッキリ言って全く違います。

特に真空管アンプの場合、ギタースピーカーから放たれるサウンドは格別だと感じます。デジタルでは表現出来ないものが確実に存在します。

どちらが良い悪いではなく、使い分け、住み分けを自分なりに工夫すれば、ギターライフに無限の可能性をもたらしてくれると思います。

まとめ

資金的に入手できる範囲内ですが、色々試してきた末、私が結局行き着いたのは、

やっぱ真空管だよね!、そだね~

ってこと(笑)。…最後に買ったものだよ( ;∀;)

ヘッドやキャビネットといった個別機材についても書きましたが、初心者の方にオススメするなら真空管コンボアンプ。私とは真逆で本物から入った方がいいです、ホントに。

自分のプレイがダイレクトに出音に現れますので、練習にも最適だと思います。何より弾いていて気持ちいいというのがありますけどね。

その後のステップアップ時には、自分の目的が明確になっていると思いますので、必要なものや興味がある機材に移っていくのがいい流れでしょう。

誰もがおうちからギターライフが始まります。そこから巣立つも、弾き籠るのも全く自由。目一杯楽しみまくって、自己満足に浸りまくってやりましょう(笑)。オシマイ