ザ!ヘヴィ・メタル・ボーカリスト!レジェンド「二井原実」

おすすめボーカリスト第一弾は、Loudnessのボーカル、二井原実をご紹介。

彼はまさに、ロックボーカリスト界のレジェンド。B’zの稲葉浩志をはじめ、多くのロックボーカリストにとっての指針であり、憧れの対象であったに違いありません。

私は正直言って、デビュー当初の彼の歌い方は好きではありませんでした。しかし、今は彼の吐き出すパワー溢れるサウンドにゾッコンです!

それでは、二井原実の世界へ足を踏み入れていきたいと思います。

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二井原実 Minoru Niihara

プロフィール

パーソナルデータ
・本名 : 二井原実
・生年月日 : 1960年3月12日
・出身地 : 大阪

略歴
・1981年 Loudnessでデビュー
・1988年 Loudness脱退
・1990年 Ded Chaplin結成
・1994年 SLY結成
・2000年 Loudness復帰

◎2017年 現在もLoudnessにて活動中

二井原氏はデビュー前はソウルミュージックに傾倒しており、その道に進もうとしていました。
そんな折、Loudnessからオーディション参加の打診があり、同バンドへの加入へと繋がります。

第一期ラウドネス

独特の魅力的な声を持ち、デビュー当初から高いキーで楽曲を歌い上げていましたが、当時の私の正直な感想は「細い」「歌メロ単調」「歌詞がなんか…」と、あんま好きじゃなかったです(笑)

ですがキャリアを重ねていく毎にパワーが増し、英詩に移り行くのも手伝ってか、「Shadows Of War」「Hurricane Eyes」辺りで圧倒的なボーカル力を見せつけてくれています。

日本人ボーカリストが、誰も到達することの無い境地に達したと素直に感じました。太く力強い声、「こんなの歌えるかよ!」というくらいのハイトーン。真似することさえ不可能な、まさに”別格“のボーカルスタイル。

惜しむらくは、それがLoudness脱退直前の時期だったこと。

「これが二井原実だっ!」というのが見え始めた頃だったので、脱退(実際には解雇だったらしい)は残念でしたね。ただ、天邪鬼なもので、マイク・ヴェセーラLoudnessも、大好きでございます。

新バンド「Ded Chaplin」

Loudness脱退後、結成されたハードロックバンド、Ded Chaplin。歌詞が日本語となっており、国内向け。メンバークレジットの中には「手数王」菅沼孝三氏の名前も。短期間の活動でしたが、凄腕ミュージシャンが名を連ねておりました。

二井原氏のボーカルは、正直な所、本来の声があまり出ていない。Loudness脱退直前のアルバム「Jealousy」等と比べて聴いてみても、明らかにパワーダウンしちゃってます。

故に、CD3枚程持ってますが、コレクターアイテムと化しております。

超絶バンド「SLY」

1994年、ヘヴィメタル・バンド「SLY」結成。以下メンバー。

  • 二井原実(Vocal): Loudness
  • 石原慎一郎(Guitar): Earthshaker
  • 寺沢功一(Bass): Blizard
  • 樋口宗孝(Drums): Loudness

強烈なメンバーです!

私、このバンドはデビュー前からリサーチ済みで、1stアルバムが出るのをめちゃくちゃ楽しみにしていました。高崎晃抜きの海外挑戦バンドです。音を聴いた時には本当に歓喜した記憶があります。

ギターの石原氏が在籍していたアースシェイカーは、もうファンでしたよ、ホント。ベースの寺沢氏のことは、実は知らなかったんですけどね( TДT)ゴメンヨー

SLYについて

SLYの音は、完全メタル。そしてとにかく重い。(ギターだけが軽い・・・)

樋口氏のドラムは、おそらく「全盛期の音」を叩き出してると思われます。猛烈です。ドラムだけ聴いていられる(笑)。そしてベーシスト寺沢功一、マジで恐ろしい人です。フィンガーピッキングでの超高速フレージング、パワー、ライン、圧倒的な存在感を放っています。

二井原氏のボーカル、少しハイトーンが抜けてないかな?といった印象を受けますが、パワフルさ、ハスキーさ、クリーンボイス、などなど、明らかに歌い方を使い分けています。ボーカリストとしての色々な面を見せてくれていますので、聴き応えはバッチリです。

ラウドネス復帰後

2000年にオリジナルメンバーでLoudnessが再始動。

しかし、この頃の高崎晃氏の音、更に音楽性が肌に合わず、私はあまり聴いていません。

一応、「Spiritual Canoe」「Racing」はCDも持っていますが、ほぼ聴かない。ボーカリストとして歌いたいと思う曲が無いんです。好きなのは「The End Of Earth」くらいでしょうかね。

衰え?

更に年月を重ねるに連れ、二井原氏の声質の変化も感じずにはいられませんでした。高音の成分に1枚フィルターがかかっている、とでも言いましょうか。こもった感じなんですね。

余談ですが、B’zの稲葉浩志氏についても、同様に感じています。
ボーカリストの喉は、50歳辺りになるとそんな感じになっていくのかな?といったある種のあきらめにも似た真実に、戸惑いを隠せません。スティーブン・タイラー然り、デイヴィッド・カヴァーデイル然り、西田昌史然り。

まさかのパワーアップ(笑)

だがしかーし、やはり二井原実、ただのボーカリストではございません!

  • 2011年 「Eve To Dawn」にて復活の兆し!(当時51歳)
  • 2012年 「2・0・1・2」にて完全復活!!(当時52歳)
  • 2014年 「The Sun Will Rise Again」歌上手くなってんじゃん!(当時54歳)

でも、やっぱり超ハイトーンは年々厳しくなってくるのは事実だと思います。ですが、50代を過ぎてからまた上げてくることができるというのは、ちょっと信じ難い。

二井原実氏には、永遠のメタル・ロック・ボーカリストとして歌い続けてもらいたいです!マジでお願いします!
御年67歳(2017現在)の、ポール・ロジャース大先生のように・・・。

このアルバム、この曲を聴くべし!

では、二井原実氏の魅力がたっぷりと詰まった、おすすめソングをご紹介していきます。

Disillusion ~撃剣霊化~(1984)

●「Dream Fantasy(夢・Fantasy)

二井原氏の日本語の曲で、最初に好きなった歌。歌詞が”繰り返しの連続”なんですが、この曲の場合は許そうではないか!カッコいいからね。

Thunder In The East (1985)

●「Crazy Night

Loudnessの代表曲の1つ。ミディアムテンポのロックナンバーです。これまでのLoudnessの楽曲に比べると、実にシンプルに作られております。それゆえ、聴くと一緒に歌ってしまう。

Shadows Of War (1986)

●「Shadows Of War

非常に洗練された楽曲。ボーカルは起承転結をしっかり歌い上げ、これまで以上のパワー感を出しています。ほんとこの楽曲の二井原氏の声は素晴らしいです。

Hurricane Eyes (1987)

●「S.D.I.
●「This Lonely Heart
●「Rock’n Roll Gypsy

こちらのアルバムのド頭3曲。立て続けにおすすめです。「S.D.I.」を聴いた時には、二井原実というボーカリストが完成した、という感想をまず持ちました。シャウトがもうカッコいい。ピッチもこのハイトーンであるにも関わらず安定しまくり。脱帽。

「This Lonely Heart」は若かりし頃よく練習しましたが、ラウドネスの中でも比較的歌いやすい…かな?二井原コピーのとっかかりとしておすすめの曲。

「Rock’n Roll Gypsy」はキャッチーなナンバー。ナチュラルボイスとディストーションボイスを使い分けて歌っております。思わず歌いたくなりますが、やっぱキー高すぎるよ!にぃちゃん(笑)。

Jealousy (1988)

●「Jealousy
●「Long Distance Love

両曲とも日本語で歌われておりますが、初期と比べても明らかに歌唱力が上がってますね。二井原氏の声の魅力をダイレクトに感じることができると思います。透き通った綺麗な歌声で聴かせてくれてます。

どちらもミディアム・ロックなんですが、私的にはバラードくくり。
このアルバムを最後に、二井原氏はラウドネスを1度離れることになります。

SLY (1994)

●「Kingdom Come
●「Sly
●「Red Hot

SLYのデビューアルバム。このアルバムはかなり好きですね。基本音はヘヴィなんですが、様々なタイプの楽曲が入ってます。

おすすめとして3曲ピックアップしましたが、タイプの違う楽曲となっております。「Kingdom Come」はパワー、「Sly」は3連の曲、「Red Hot」はメロディラインが16分刻みの二井原氏には珍しい曲。

ボーカル以外では、特にドラムがカッコよすぎる!樋口宗孝氏の経歴の中でも、SLY期はおそらく最高のパフォーマンスを披露していると思いますよ。個人的にも一番好きな音です。

Dreams Of Dust (1995)

●「Shut Up And Buy

速い曲が好きなんです、ゴメンナサイ。そしてこの曲にもゴメンナサイ。ドラムの圧が凄まじいです。曲の最後の方に各パートの見せ場があるのですが、樋口、寺沢、両氏のプレイにしびれます!

ボーカルも相変わらずパワフルに聴かせてくれておりますぜ。

Key (1996)

●「Mass Media

このアルバムではこれまでのものとは異なり、二井原氏は声を歪ませておりません。ナチュラルに歌ってます。ええ声ですよ、ホント。そしてこの曲ではギターの石原慎一郎氏の魅力が前面に押し出されてます。リフがいいですね。

Spritual Canoe ~輪廻転生~ (2001)

●「The End Of Earth

さぁ、ここから再びLoudness。ドラムちょっとデカ過ぎ(笑)。狙ってかどうか、歪んでます。でもこの曲のドラムもカッコいいなぁ。やっぱ私は、ひぐっつぁん大好きなんだな。

King Of Pain ~因果応報~ (2010)

●「Power Of Death

これぞLoudness!という昔懐かしい感じのリフで始まる曲。二井原氏の声はまだあまり抜けてません。当時はこの辺りがもう限界なのかな?と思っていました。これをキープしてくれ!と。

ですが、以降のアルバムで、私は心から”ボーカリスト二井原実”に敬服していくことになります。

Eve To Dawn (2011)

●「The Power Of Truth
●「Come Alive Again

ツーバスLoudness全開の2曲。このアルバムでの二井原氏のパフォーマンスは、彼を下り坂認定しかけていた愚かな私を驚かすものでありました。

声に伸びが戻ってきているんですね。特に「Come Alive Again」の声を引っ張り上げるようなハイトーンは、彼のスキルの高さを感じずにはいられません。

2・0・1・2 (2012)

●「The Stronger

そしてこの曲。頭のシャウトでまたまた驚愕!

おそらく、若くパワー溢れていた頃と同じ歌い方では、こうは歌えないはずです。ボイストレーニングと共に手に入れた、別のテクニックでハイトーンを出しているものだと思いますね。

これは全てのロックボーカリストには希望となり得ることです。年齢による衰えを、テクニックによりカバーすることが出来るということを体現してくれているのですから。

二井原実、素晴らしい男です。

The Sun Will Rise Again -US Mix-(2015)

●「The Sun Will Rise Again

現在、最新のオリジナルアルバムから、タイトルチューンの1曲。
このアルバムでは、かつて音符丸見えだった歌い方は微塵も感じられません。(失礼な^^)

50歳を超えてもなお、進化を続けるこの人は一体何なんでございましょ!ルックスも若々しいですしね。これからもずっと追いかけていきたいボーカリストです。

二井原実が影響を受けたアーティスト

二井原実 × 稲葉浩志 Vocalist対談」の動画にて、二井原氏が尊敬するアーティストとして名前を挙げていた人物をご紹介。ソウルから2人、ロックボーカリスト1人、名前を挙げておられました。

オーティス・レディングはまだ聴いたことがありませんので、ちょっと気になってます。サンプル聴いたら結構良かったんで、すぐ音源入手すると思います^^

ソウル・ミュージック

■ Otis Redding (オーティス・レディング)

James Brown (ジェームス・ブラウン)

Ronnie James Dio (ロニー・ジェイムス・ディオ)

Rainbow

興味があれば、皆さんも聴いてみてはいかがでしょうか?
好きなアーティストのルーツとなった音楽は、自分の音楽の幅を広げるのに持って来いだと思いますよ。おすすめの方法です。

まとめ

今回はLoudnessのボーカリスト、「二井原実」をご紹介いたしました。

改めて聴き返してみたんですが、やっぱイイですね。普通のボーカリストには歌えない音域はもちろん魅力的ですが、パワフルな歌い方、透き通る伸びやかな歌い方など、実は様々な表現力を有しています。

これは二井原氏の根底にある、ソウルミュージックの影響も大いにあるのでしょう。

とにもかくにも、これから益々、「二井原実」に注目していきたいと思います。何年経っても、ジジイになっても、ロックの炎を灯し続けてくれると思います!

知らなかった方は、是非是非、一度聴いてみて下さい!

それでは、今回はおしまい。さよ~なら~ノシ