ボーカルレコーディングで気付いたことを書き記す

現時点でのボーカル録音に関する私的メモを記しておこう、という今回の記事。俺得(笑)。

気付いた事柄って文字に残した方が絶対に良いというのは経験上知っている私。もしかしたらたまたま訪れた方の一助になる事もありえますから、そうなってくれると嬉しいですね。

取り敢えず「ボーカルレコーディング」という大きなくくりで行きますので、結構幅広く“気づき”をお届け出来るかと思います。現在進行系のものでもあるので、後々追記やらもするかと思います。

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本記事のスタイル

気付いた事を書き殴るスタイルで行きます。正しいか正しくないかは無視。あくまでも私のやり方、私の考え、私の気づき。ボーカルレコーディングに関係するならどんな事でも。

誰かの悩みや気になる事に合致するとこが少しでもあれば幸いです。

マイクについて

ダイナミックorコンデンサー

もうウンザリする程よくある比較。個人的にはレコーディングは絶対コンデンサーマイク。細かいニュアンスも収音しやすく、単純に大きな音で録れる。マイクからの距離により音質をコントロールできる点も柔軟性があって面白い。

結構離れて録っても大丈夫だと知ったのは最近。これによりクリッピング確率を減らすことに成功。

ダイナミックマイクは音量を稼ぐのが難しい。大きな音で収音しようとして、近付き過ぎると近接効果で低音がブーミーに。距離をとりプリアンプの入力ゲインを上げれば周囲のノイズもアップしちゃう。完全デッドな空間ならば大丈夫かなぁ。

いつも通り手持ちで歌った方がパフォーマンスは上がるんだけどね。

ダイナミックマイク手持ち

ボーカルRec時、いつもの様に歌うのであればマイク手持ちが一番ではある。ただし注意点が多すぎる。ハンドリングノイズを拾いやすく、ポップガードがないので歯擦音もバッチリ収録。口に近いので低音も強くなりがち。

グリルに被せるタイプのポップガードも試したが、かなりこもってしまう印象。音質が犠牲になる。残念ながら手持ち録音はあまり良い結果は得られず。

ホント歌いやすいんだけどね〜。

コンデンサーマイクとの距離

人によるでしょう(笑)。あとマイクにもよる。

私の声量や使用機材、各機材の設定など総合的に考えた場合、通常時は20〜30cmくらいで近付いたり離れたり。声を張る際は40cmくらい離れてしまってるかな?楽曲にもよりますね。

ダイナミックマイクでもコンデンサーマイクでも、近づくと音は太くなり(低域が強く)、離れると細くなる。プロのMVみたくポップフィルターに口ベタ付けして歌ってみたら、最適な音量設定ができてないととても聞けたもんではありません。

インプットゲインの設定がかなり大事。

ポップガード

これはいる。コンデンサーマイクね。

録音感度の高いマイク程、リップノイズを正確に収音。歯擦音やペチャクチャ音など不快なサウンドは少しでも除去しておきたい。ガードしてても貫通するノイズってありますから。

フィルターの素材による違いは…あるんだろうなぁ。そこまではまだあまり気にしてません。

ローカット

SE Electronics SE2200AⅡ Cを使ってます。

ローカットは単純に環境ノイズの軽減にも◯。マイ録音環境ではそのまま歌うと太すぎる音になる気がするので、マイク本体のローカットスイッチをオンにして使用。それでバランスが良好に?

別途プリアンプやEQ、コンプにて更にバランスをとるようにしてます。

ノイズ

最低限、スタジオで録音すべき。自宅の方が間違いなく環境ノイズだらけで後々大変。ただ、己の気持ち一つなところもある。気にしないのであればそれはそれでいい気もしている。

歌唱中、ヘッドフォン触ったりトコトコステップしちゃったりなんて私は結構してる。録り音を確認し許容(ほぼ聴こえなければ)できれば別にそんくらいは気にしない(笑)。

だってプロじゃないし仕事でもないんだもの。それが俺の“ライブ感”、なんて便利な言葉だろうか。

アウトボードの使用

コンプレッサー掛け録り

個人的には“決められたルールなんてない”と考えてるしあっても多分まんま従わないので(笑)、取り敢えず色々試してる段階。

現在、私はコンプの掛け録りはしてます。ガッツリ音量を揃える目的ではなく、クリップ防止のリミッター的な感じでコンプを通してます。完全シャットアウトではなくあくまで予防。

掛かってるのかどうか微妙なくらい軽い設定にしております。掛けすぎると不自然になり単純に歌い辛くなるのでね〜。

イコライザー掛け録り

EQの掛け録り。これは難しい。メチャクチャ実験してますが、正直しなくても全然良い気はする。バランスを崩してしまう可能性が結構高い。

ただマイク(+自分の声質)によって足りない、或いは補強したい帯域が明確であるならば、あらかじめ掛け録りしておく利点は大いにあるのでは?と感じてます。実際ちょっと分かってきた。

今は使用マイクの足りない、或いは欲しい音域を補う感じで軽くブーストしております。

自分の声質やマイクの個性、機材の性能をしっかり把握する事が大切。プラグインとは違い、実機の味付け的な要素も美味しく、今後も活用していくつもり。

マイクプリアンプ

最近のオーディオインターフェースは安くても性能が高いものが多いので、マイクプリアンプは余裕があれば別途用意してもいいのでは?という感じかな。

オーディオインターフェースの内蔵プリアンプと比較して、10万円辺りのマイクプリアンプだと正直そこまで劇的な変化は感じない、かも。ハイエンド製品は使った事ないので分かんないです。

ただ外部マイクプリアンプは流石に専用機なので、基本音に芯ができ音が太くなります。更に良いモノだと音像がクリアになったり、ノイズ耐性が高くなったり、付随する機能が魅力的だったりします。

私の使用マイクプリアンプも入門機に毛が生えたくらいのモノなのですが、音が太くなるという実感は確かにあるので常用してます。

ただ音響機器、もはや高過ぎます。オススメするのもなんか気が引ける。デジタル製品が全体的に安くなっているのがせめてもの救いでしょうか…。

オーディオインターフェース

入力ゲイン

外部プリアンプを接続するなら、インターフェース側のゲインは0に設定。オーディオインターフェースは信号受け渡しの中継器という位置付け。

ただ別にオーディオインターフェース側の音量を混ぜても全然構わないとは思う。ダブルプリアンプ的な。個人的にはもう面倒くさいので試さないだけです。

接続ケーブル

API500モジュールからインターフェースに接続する際、TRSフォンケーブルとXLRケーブル、どちらも試した結果、XLRケーブルの方が音量が大きかった。

インピーダンスの関係でしょうが、その辺の話は私には難解なので考えないようにしてる。

バッファ

低く設定すると遅延が少なくなり、高く設定すると安定感が増す。値はPCの性能で基本決めますが、私の場合やや高めにし、敢えて微妙なダブリング効果を得られるように設定。なんか歌いやすい(笑)。

今録音に使ってる低スペノートだと128or256という設定が安定。128だとノイズが乗っちゃう事もある。こんなんでも歌は録れるのです。でも性能のいい録音専用ノートPCは欲しいなあ。ミキシングや打ち込みはデスクトップでやりまする。

ヘッドフォン

音量

返りの音量を適切に設定しないと間違いなく歌いにくさを感じる。オケとのバランスも大事。私の場合オケをかなり小さくする。ただしコード感やリズムをしっかり感じ取れるくらいの音量。

声の聴こえ方はアカペラで歌ってる時の感覚に近づけるのが個人的には最良。オケとのバランスを取りながら上げ下げ、楽曲やキーの高さにより上げ下げ。その日のパフォーマンスによっても上げ下げ(笑)。

歌唱法

ハイトーンを出す時

高い音を出す際に何を意識してどうした時に上手く歌えてると思ったのかを書いています。

力まない

とても難しい。

特に高音域など声を張る際に力みやすい。またヘッドフォンやマイクなどの機材を通す事でより難易度が上がる。レコーディング用のセッティングでひたすら歌い込むしかない。

声量

自分の声量の把握は必須。声量の基本値は思ってるより低いかも。自分の許容オーバーで歌い続けるとすぐ制御が利かなくなり裏返る。

ここぞという時に敢えて上げる、等が出来るようになるのが理想。

喉を使わない

…というイメージを持つ時もあります。喉をスルーして口から音を鳴らす、的な感覚ですかね。多分何言ってるか分かんないと思いますけど(笑)。

軽く頭の上へ音をポンポン放り投げていく、そんな感覚です。勿論実音で。ファルセットではなく。これはコントロール重視でパワーは出ない、私的にはそんなスキル。

低音を出す時

あんま特別な意識をした事はないですが、高音を出す時とは違い余裕があるので、色んな表現ができ遊びやすいですね。

どっしり力強くもいけますし、ファルセット気味に軽くもできます。

音程と感情

音を外さない様に丁寧に歌う事と、感情を込めて歌う事の両立は結構難しい。意識が偏ったりブレるとそれはまんま歌に乗ります。

マイクやヘッドフォンを使って音程完璧に歌える人が羨ましい。自分は締めの音が結構ズレてたり普通にします。半音内の微細なズレが多いのですが、歌う側からしたら気持ち悪くて仕方ない。

音程を意識して良いテイクが録れたと思っても、「なんかイメージしてるデキと違う」なんて事も結構多いです。なんか普段の自分じゃない感覚。

いつでも自由にノビノビ歌えるよう、私も絶賛練習中です。

ここからは今思ってる事を書き殴ってます。なんか溢れ出てきやがるんでつい…。なのでまあ一つの意見、読み物として捉えていただければそれでいいです。ただの戯言さ。

表現方法

歌い手は表現者だと思ってます。そしてどう表現するのかは自由です。ここでの話は私個人の考えや思う事になります。

歌唱法と密接な関係

表現の仕方は歌い方とかなり密接な関係があると考えます。そして、表現する為には技術が必要なんです。そう、それが中々に残酷な現実。トップボーカリスト達は根本的に才能があるんです。

実際、私自身メチャクチャ感情を込めて歌ったとしても、聴き返すと全然響かない、なんてことは多々あります(笑)。声色の変化の付けかただったりメロディの微妙なフワリだったり、そこら辺がまだまだだと感じる。

ただ練習するしかない。“考えて”ね。こういう思考をする時点で私が天才ではないと分かりますね。

才能

人の胸を打つ為に必要な歌唱技術。そんな歌い方を“意識せずナチュラルに行える”才能を持った一部の人が“本物”になれるのではないかな。悔しいけど元々のスペックが違う人っているんですよ。

ただ勘違いして欲しくないのは、持たざる者がある程度のレベルに到達、そして更なる上限突破、なんて事も可能だとは思っていますし、ある程度のレベルの人が“ハネる”事だって十分あると思います。じゃないとやってらんねぇー。

立ち位置によって努力に費やす時間量は変わるでしょうが、才能ある人程努力するんですよねぇ(笑)。

表現と技術

ぶっちゃけ、歌が上手くないと人の心には届きません。身も蓋もねぇー(笑)。コレは事実ではありながら、音程をハズさず歌えるレベルであれば個性が勝つ事は十分にあり得ると思います。

そして、大事な事を言いますよ。

ミックスボイスを巧みに操るハイトーンシンガーが、喉絞め歌唱するしゃがれ声のシンガーよりも優れている、という訳では決してありません。むしろ人の胸を打つという一点に於いては後者のほうにこそ強みがあるかもしれません。

その他

水分補給に注意

歌唱後に喉が渇く事はままあります。水分補給は必要ですが、補給後の歌唱には要注意。ペチャペチャピチャピチャ鳴りやすくなる。コレはしょうがない。

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