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HeadRush VX5 を買う前に知っておくべき事

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はいはい衝動買い(笑)。

タイトルの通りボーカル用機材を買っちまいました。そして本記事は一通りVX5を触ってみてからの執筆となっております。

本製品に対しては言いたいことが…ままあります。抑えきれん!

円安の状況や搭載機能を考えると、国内販売価格はかなり安く思えますよね?なのできっと気になってる方が多い製品なのではないかな、と思います。

いつもの如く、忌憚なく語るから。

※追記が結構ありまする。

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Headrush VX5とは

 HEADRUSH / VX5 AutoTune Pedal

HEADRUSH / VX5 AutoTune Pedal

ズバリ、ボーカル用のストンプ型マルチエフェクター。EQがないくらいで、コンプや空間系、モジュレーション効果などを得られます。そして何よりオートチューン機能を搭載

そう!コレが本機の目玉機能、antaresのAutoTuneを実機として搭載。ボーカルピッチをリアルタイムで補正する事が可能となっております。

特徴
  • オートチューン機能
  • ハーモナイザー
  • コンプレッサー
  • フレイバー
  • コーラス
  • ディレイ
  • リバーブ
  • モジュレーション
  • オーディオインターフェース機能
  • ギターインアウト端子装備

導入した目的

まず前提として、私はこれまでピッチ補正系のプラグインはほとんど使ったことがないです。色々試したりはしましたが、なんかしっくり来なかったんですね。でも歌ってやっぱムズいんすよ(笑)。

そんな私が何故コイツに惹かれてしまったか、なんですが、スタジオ生録りを動画に上げようかと丁度画策していたところだったので、少しでもクオリティを高められるかな?と思ったのがまず1点。

そして、ボーカル用エフェクターを1つも持ってないので何となく所有欲が沸いたのと、オーディオインターフェース機能がありDAWでピッチ補正できると考えたら、とてつもなくコスパがイイと感じちゃいました。

本家のソフトウェアってメチャクチャ高いですからね。ただ実機に搭載されているautotuneがどれくらいのランクのものなのかは不明なんですけど(笑)。

まあ大体こんな感じ。

実際使ってみて

スタジにて色々試してきました。最初に正直に言っちゃいますけど、期待値は超えられなかった、ってな感想です。わずかに下回った、とも言えるかも(笑)。

正直に、思ったこと1つずつ書いてきますね。

オートチューン機能

まずコイツ、レイテンシーがヤバい

人によるのかな?いや、歌ってる時点でダブリングが掛かったように聞こえるので、絶対に遅れとる。気にならない程度、ではないくらいのものだと思ってください。

補正に関しては所謂ケロケロも作れますが、効果自体は緩やかかつ滑らか。調整はしやすいと思います。でもでも、元も子もない事を言っちゃいますが、歌いにくいんだよなあ(笑)。違和感あるからね。

ちなみにコレをオフにすると機器としてのレイテンシーは無くなります。ライブで使えんのか?

コンプレッサー

コンプレッサーは

  • Soft
  • Mild
  • Hard
  • Crunch

この4種類から選べ、それぞれMixノブで効果量を調整する形です。結構効きはイイと感じました。イイとは言っても「強め」という意味でございます。

普通に使おうとするとどうしても頭を抑えられた感じになるので歌いにくくなっちゃう。Mixノブを極端に下げれば丁度良い塩梅にはできます。私の場合20%とかそこらかな。ソフトウェアの感覚で使うとダメかもですね。

楽曲によってオンオフする、というのが賢い使い方。

フレイバー、コーラス

フレイバーは特殊効果的な感じかな。ラジオや電話、メガフォンといったものがあります。で、私はフレイバーを触るのが怖い。
というのも、Phone Voxだかなんだか忘れましたが、それ選んだだけで何もしてないのにスーパーハウリングを発生させてくれまして、耳がイカれそうになりました。ふざけんな、と。

部屋の広さにもよるのかもしれませんが、2度と試す事もしないでしょう。ヤダ。こわい。

後日更にスタジオで実験。デフォルトのMix値が50%とか高いので、0から徐々に上げて全部試してみました。結果、Mixは10%とかその辺までで充分。上げすぎたらヤバイから!
Softlofiは低域の量感を上げ、Tubeはブライトにしてくれる。この2つは気に入りましたね。ただし効果が強いのでマジで薄掛けで良し。

コーラスは普通のものからロボットボイスという項目もあります。コーラスに関しては、使い勝手は良いんじゃないでしょうか。結構好きよ(笑)。
楽曲によってですが、このコーラスを少し掛けるだけで歌いやすくなる。私の場合はBasicで60%~70%くらいがなんとも気持ち良い。常時掛けていてもいいかも。

コーラスも後日再チェック。楽曲によりけりだね。ロック系の声を張るメロディの時はかえって邪魔に感じる事もある。分厚くなる印象があるので、こちらももっとMix落とした方が良いかなあ。静かな曲調の時は映えるけどね。

空間系

リバーブ、ディレイを標準搭載。ここは素直に褒めときましょう。私がそこまで歌エフェクトにこだわらない人間というのもあるかもですが、どちらも扱いやすいと思いますよ。フツーに使える。

リバーブはChamberがお気に入り。結構深めに掛けることも出来ますが、Mixノブは5〜10%で私の場合必要充分でした。ディレイもピンポンなど基本的なものがあって使ってて楽しいです。

スタジオで歌う時は大体練習の頭なんで、基本的にリバーブとか使いたくないんですけど、そんなに歌いにくくなる感覚にはならないので中々良いのでは。生歌録りの時の色付けとしてもかなり使えそうです。

なんにせよ、リバーブもディレイも基本は薄掛けがいいね。

リバーブ5%、そこにショートタイムディレイを混ぜると中々良い感じになります。コーラスも加えて自分なりのプリセットを作成しました。
⇒さらに後日チェック。両方掛けると流石に音像がぼやける。どちらか一方の方が自然っちゃあ自然。これもやはり曲調により変えるべきですな。

ハーモナイザー

本製品最大の問題児。ちょっとねぇ~コレは使えませんよぉ〜Headrushさん〜。

使い所や設定を詰めてなんとかやりくりしてハーモニーを合わせられたとしても、クオリティが前時代的と言わざるを得ない。特にAI全盛の近年では申し訳ないけど辛口になります。

ロボ」です。

おもちゃとしても私は使わないですハイ。ワンチャン単音で下3上5のハーモニーなら特殊効果的な感じでイケル、のかも?しれない。

後日、これも一通り再チェックしましたが、やっぱ使えん(笑)。
どうしてこうなった?って感じですよホント。

その他気になった点

なんかすいませんねぇ。気になるとこは包み隠さず言っちゃいますね。あ、でも個人の感想ね(笑)。ではVX5について私個人が感じる部分が他にもあるのでそれを最後にまとめたいと思います。

フィルタリング?

ギターエフェクターなんかと同じで、音の出口までにこういった機材を重ねて使えば使うほど音質劣化は避けられません。これはVX5も同じだと感じました。

特に“歌”って自分の体を使って音を出してるので、そういった微細な変化にも気付きやすいのではないでしょうか。スタジオのミキサーにダイレクトにマイクケーブルを接続して音出しした時よりも、VX5をかますと明らかに音質は変化します。

引っ込むというか、こもる、まではいかなくてもフィルタリングされる感覚はありました。気になる、ならないは個人差勿論あるでしょう。まぁでも私も慣れれば大丈夫じゃね?くらいには捉えてます。

うん、まあ気にならないかな。ミキサーと本体のボリュームバランス次第で変わるのかも知れない。VX5本体側のボリュームでトータル音量をコントロールする感覚で設定したら個人的にはイイ感じになる気がする。までも音量のバランスってムズイのは確か。

リアンプは…

私がこの機種に期待していた事として「AutoTune機能をDAWで使う」というのがありました。オーディオインターフェースとしても使える、というのは確認して買ったのですが、実際はそれだけじゃ甘かった。

録る時はAutoTune含め色々なエフェクトを使いレコーディングすることは可能ですが、波形を補正する事は不可能なのです。つまり、録音済みの音源をプラグインの様に加工していく事は出来ません

オーノー……

なんかね、普通のオーディオインターフェースとは挙動が違うんですよ。そもそもアウトプットがフォンアウトしかないので音はそこから聞きます。
WindowsでStudio Oneを使ってるんですけど、VX5というオーディオは画面上には存在せず、Windows Audioを選択する事でVX5を経由させている形になります。入出力は出来ますよ〜、って事です。

考えたらまあ当たり前の事なんですが、エフェクトを搭載した実機を使ったことがなかったのが災いしちゃいました。やっぱ衝動買いって、良くないですよねぇ〜(笑)。

リアンプも入出力端子の違いやインピーダンスの問題があり、安全に行おうとすると新たに機器を買い替えたり追加したり、が必要なんで断念しました。メンドーすぎる。

そうコレは、ライブ用の機材なのです。…ソフトウェアくらいおまけしてくれてもええやん?

まとめると

良いところ
  • エフェクト結構いい感じ
  • 堅牢な作り
  • プリセット豊富(あんま使わないけど)
  • ライブで使えるボーカルマルチ
悪いところ
  • AutoTuneのレイテンシー
  • ハーモナイザーの質
  • 強烈なハウリング(Mix値)に要注意
  • 波形編集は無理

結論 :

Headrush VX5は、ライブやスタジオ練習など、リアルタイムでの使用に向く!

AutoTuneのレイテンシー問題や、エフェクトは後掛けの方が良いと考えてるので、レコーディングで使える場面はほぼないのではないでしょうか。

一瞬すぐ売ってやろうか、等と考えたりもしましたが(笑)、スタジオでの歌練を結構楽しくしてくれるんですよ。また私はスタジオライブRec一発録りを動画コンテンツの1つにしようと計画中でして、VX5はそこでも活躍してくれそう。買って後悔は今のところないかなぁ。

ピッチ補正は使わず、シンプルなボーカル用マルチエフェクターとして運用していきます。スタジオにある常設ミキサーのエフェクトよりは段違いで良いので。

最後に、私が他のボーカルエフェクター(TC Heliconとか)の音を知らない、というのは記載しときましょう。

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